店舗の世界観を壊さない!業務用ディスペンサーのカラー・素材選びガイド

最終更新日 2025年6月18日

ふと立ち寄ったカフェ、大切な人と訪れたレストラン。

そこで目にするインテリアや小物の数々が、お店の印象を大きく左右することは言うまでもありません。

「お店の顔」とも言える業務用ディスペンサーも、その例外ではないのです。

みなさん、こんにちは。

桜井 美和(さくらい みわ)です。

店舗デザインと業務用ディスペンサー選びのアドバイスに携わる、ライター兼デザインコンサルタントとして活動しています。

海外、特にフランスでの生活・仕事を通じて、日本と海外の店舗設備やユーザーインターフェイスの違いを実感してきました。

その経験から言えることは、一見脇役にも思える業務用ディスペンサーが、実はお店の世界観を大きく左右する重要なアイテムだということ。

そして、そのデザインには「美しさと機能の融合」が不可欠だということです。

本日は、そんなディスペンサー選びの重要な要素である「カラー」と「素材」に焦点を当て、店舗の魅力を最大限に引き出すためのヒントをお伝えしたいと思います。

この記事で解説するのは、以下のポイントです。

  • カラーが店舗演出に与える影響とは?
  • 素材選びで押さえるべき基本
  • カラーと素材の組み合わせが生み出す効果
  • メンテナンスや耐久性の大切さ

これらのポイントを押さえることで、皆さんが思い描く理想の店舗空間を実現する一助となるでしょう。

それでは、一緒に見ていきましょう。

カラーが生み出す店舗演出

店舗デザインにおいて、「色」が持つ力は計り知れません。

それは、単に見た目の美しさだけでなく、訪れる人の心理や行動にも深く影響を与えるからです。

ブランドイメージを強調する色使い

まず大切なのは、お店のロゴや内装と調和するカラーパレットを選ぶこと。

ここで、私がフランスで携わったレストランの事例をご紹介しましょう。

そのお店では、ブランドカラーである深いブルーを基調とし、壁や家具、そしてディスペンサーにも統一感を持たせていました。

フランス語で色を意味する“couleur(クルール)”へのこだわりが、ブランドイメージを一層際立たせていたのです。

色の統一感を出すことのメリットは、以下の通りです。

  • ブランド認知度の向上
  • 店舗の個性を明確に表現できる
  • お客様に洗練された印象を与えられる

これらの要素が組み合わさることで、お店の魅力はさらに高まるのです。

利用者の心理を動かす色彩効果

色は、人の心にさまざまな影響を与えます。

例えば、青は清潔感や信頼感、赤は情熱や活気、緑は安心感やリラックス効果をもたらすと言われています。

ここで、利用者の“仕草”を想定した色選びが重要になってきます。

高級感を演出したい場合は、黒やゴールドを基調としたディスペンサーを選ぶことで、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出せるでしょう。

逆に、カジュアルなカフェであれば、明るいパステルカラーを取り入れることで、親しみやすさを演出できます。

「このディスペンサーを使う人は、どんな気持ちになるだろう?」

そんな想像力を働かせることが、最適な色選びにつながるのです。

以下に、色とそれが与える印象を簡単な表にまとめてみました。

与える印象適した店舗の例
清潔感、信頼感、冷静クリニック、オフィス
情熱、活気、興奮レストラン、バー
安心感、リラックス、自然カフェ、スパ
高級感、洗練、フォーマル高級レストラン、ホテル
ゴールドラグジュアリー、豊かさ、成功ブティック、サロン
パステルカラー親しみやすさ、優しさ、可愛らしさカフェ、雑貨店

この表を参考に、お店のコンセプトに合った色を選んでみてください。

素材選びの基本

色と同じくらい重要なのが、ディスペンサーの「素材」です。

素材は見た目の印象だけでなく、耐久性やメンテナンス性にも大きく関わってきます。

ここでは、主要な素材である「メタル・ステンレス」と「樹脂・プラスチック」について解説します。

メタル・ステンレス製がもたらす高級感

ステンレス製のディスペンサーは、その独特の輝きと質感で、空間に高級感をもたらします。

特に、私が以前関わった高級レストランでは、メタリックシルバーのステンレス製ディスペンサーを採用していました。

  • 輝きが空間に洗練された印象を与える
  • 耐久性に優れ、長期的な使用が可能
  • 錆びにくく、衛生面でも安心

これらの特徴から、特に格式を重んじるお店や、洗練された雰囲気を演出したい場合に適しています。

また、傷がつきにくいので、常に清潔感を保ちやすい点も重要なメリットです。

樹脂・プラスチック素材の汎用性

一方、樹脂・プラスチック製のディスペンサーは、その軽さと加工のしやすさから、幅広い用途で使われています。

その利点を挙げてみましょう。

  1. カラーバリエーションが豊富で、店舗のイメージに合わせた色を選びやすい
  2. 軽量で扱いやすく、設置場所を選ばない
  3. 比較的安価で導入しやすい

特に、セルフサービス形式のお店では、お客様が自由にディスペンサーを移動させることもあります。

その際、軽量で安全性の高いプラスチック製は、非常に適していると言えるでしょう。

また、子供連れのファミリーが多いお店でも、安心して使用できる素材です。

カラーと素材の組み合わせ事例

色と素材、それぞれの特性を理解した上で、次はそれらをどのように組み合わせるかを見ていきましょう。

ここでは、私が特に印象的だった2つの組み合わせ例をご紹介します。

ウッド調×シルバーで魅せる温もりとモダン

あるカフェで採用されていたのが、ウッド調のパネルにシルバーのステンレス製ディスペンサーを組み合わせたデザインでした。

この組み合わせには、以下のような効果があります。

  • 木の温かみと金属の洗練さが調和し、モダンな雰囲気を演出
  • 自然素材の優しさが、お客様にリラックス感を与える
  • シルバーの輝きが、清潔感をプラスする

このカフェでは、ディスペンサーだけでなく、店内の随所にウッド調の素材が使われていました。

それが、お店全体に統一感をもたらし、訪れる人々に「おもてなし」の心を感じさせる空間を作り上げていたのです。

ガラス×ゴールドで演出する高級感

もう一つは、ブティックや高級ホテルのラウンジなどで見られる、ガラスとゴールドを組み合わせたデザインです。

この組み合わせのメリットを整理してみましょう。

  • ガラスの透明感が、空間に広がりを感じさせる
  • ゴールドの輝きが、ラグジュアリーな雰囲気を演出する
  • 海外の最新トレンドを取り入れた、洗練された印象を与える

ただし、この組み合わせを取り入れる際には、注意点もあります。

ガラスは割れやすく、ゴールドは指紋が目立ちやすいという特性があるため、こまめなメンテナンスが必要です。

「美しさを保つためには、手間を惜しまない」

そんな心構えが、この組み合わせを成功させる秘訣と言えるでしょう。

以下に、それぞれの組み合わせの長所と短所を、表形式で分かりやすくまとめます。

組み合わせ長所短所
ウッド調 × シルバー温かみとモダンさの調和、リラックス感の演出、清潔感の付与定期的な木材メンテナンスが必要
ガラス × ゴールド空間の広がり、ラグジュアリー感の演出、トレンド感の表現割れやすい、指紋が目立つため頻繁な清掃が必要

これらの点を考慮しながら、お店のコンセプトに最適な組み合わせを選んでください。

メンテナンスと耐久性も考慮しよう

ディスペンサー選びでは、デザインだけでなく、メンテナンスのしやすさや耐久性も重要な要素です。

美しいデザインも、手入れが大変だったり、すぐに壊れてしまったりしては、お店の運営に支障をきたしてしまいます。

衛生管理を支える素材特性

特に飲食店では、衛生管理が最優先事項です。

ディスペンサーを選ぶ際には、頻繁な清掃に耐えうる素材かどうかを確認しましょう。

ここで、フランス流の「さりげない清潔感」を店舗に取り入れるコツをご紹介します。

それは、「目に見えない部分にもこだわる」ということ。

例えば、ディスペンサーの内部構造が複雑だと、汚れが溜まりやすく、清掃も大変です。

「シンプル イズ ベスト」

この言葉は、ディスペンサー選びにも当てはまります。

内部構造がシンプルで、分解・洗浄しやすいデザインを選ぶことが、衛生的な店舗運営につながるのです。

故障や経年劣化を最小限に抑える設計

ディスペンサーは、毎日何度も使用されるものです。

そのため、耐久性の高い素材と、故障しにくい設計を選ぶことが重要です。

ここで考慮すべきは、以下の点です。

  • ポンプ部分の耐久性
  • パーツ交換のしやすさ
  • 長期使用による劣化の程度

特に、パーツ交換や修理のしやすさは、店舗運営のコストにも影響します。

「長く使えるものを選ぶ」

これは、単にコスト削減だけでなく、環境への配慮にもつながります。

長期的な視点で、コストパフォーマンスの高いディスペンサーを選ぶことが、賢い選択と言えるでしょう。

また、高性能なディスペンサー装置をお探しの方は、ディスペンサー装置としての性能にこだわった製品選びも重要です。
例えば、様々な用途に対応する為、精度の高い塗布が可能な2液型ディスペンサー装置などの選択肢もあります。

以下に、メンテナンスと耐久性に関するチェックリストを示します。

  • 頻繁な清掃に耐える素材か?
  • 内部構造はシンプルで洗浄しやすいか?
  • ポンプ部分は耐久性の高い素材で作られているか?
  • パーツ交換は容易か?
  • 長期使用による劣化はどの程度か?
  • 修理対応は迅速か?
  • 保証期間は十分か?

これらの項目を確認することで、長く安心して使えるディスペンサーを選ぶことができるでしょう。

まとめ

さて、本日は「店舗の世界観を壊さない業務用ディスペンサーのカラー・素材選び」についてお話ししてきました。

ここで、重要なポイントを再確認しておきましょう。

  • カラーはブランドイメージを強調し、利用者の心理に影響を与える
  • 素材は見た目の印象だけでなく、耐久性やメンテナンス性にも関わる
  • カラーと素材の組み合わせが、店舗の個性を演出する
  • メンテナンスのしやすさと耐久性も、長期的な視点で考慮すべき

これらの要素を総合的に考え、「美しさと機能の融合」を実現することが、お客様に愛される店舗づくりにつながるのです。

私がフランスで学んだ、デザインへのこだわり。

それは、単に見た目の美しさだけでなく、使う人のことを考え抜く、ということです。

「人の行動や気持ちを動かすデザイン」

これをモットーに、これからも業務用ディスペンサーの選び方を提案し続けていきたいと思います。

最後に、皆さんの店舗が、ディスペンサー選びを通じて、さらに魅力的になることを心から願っています。

そして、その空間でお客様が素敵な時間を過ごされることを。

それが、私にとって何よりの喜びです。

本日は、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

皆さんの店舗づくりが、より楽しく、より充実したものとなりますように。

この記事が、その一助となれば幸いです。

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